皇道日報「現代日本臣民の使命如何」昭和十七年四月二十四日

■熟惟ふに、我等日本臣民たる者は 萬世一系なる皇運を扶翼する使命を以て現界たる此世界に生れ出でたるものなる事を痛感する所也。此事や意識すると否とを問はず、日本臣民たるの資格たり、條件たり、又皇御民たるの衿り也、是れなからずんば假令日本に生れたるも、日本臣民に非らざる也。

■人生の目的を西洋的範疇を以て考ふる勿れ。西洋人は、尊嚴なる國體を戴かず、尊嚴なる國體を戴かざれば人生の歸趨に迷ふ所也。依りて以て醉生夢死の生涯を送る所以也。彼等は何の為め生れしや、何の為め働くや、何の為め死するや、一切之を知らず、或は之を宗教や哲學に求めんとするも、確乎不抜なる信念や信仰は起らざる所也。結局、進化論によりて人生観を立てるも、これすら近来疑ひを抱くに到れり、實に西洋人たる者は憐むべき也。朝に國家を粗製濫造し、夕に之を破壊滅亡せしむ、則ち民主、共産、独裁の渡り歩きや日暮しに没頭して歴史上より鳥瞰すれば、思想的に政治的に野良犬の如く所謂水草人種たり、斯るものや何等の尊敬すべき所あらんや、實に歐米人種たる者は斯くの如き野蛮人なる故に吾れ之を蔑視する理由たり。

■飜りて、我が日本を見ん乎、國體の尊嚴なるは勿論民族たる臣民や優秀絶対に他民族の比肩を許さざる所也、敢へて戦争のみに非らず、敢へて民族性のみに非らざる也。又文化に於て、古より外國の到底及ぶ所に非らず、今日は勿論なるも、神代文化や欧米唯物文化の如き低級なるものと天地霄壤の差ある所也。欧米の謀略に躍る學者が如何なる詭辯を弄するとも、燦として輝けるは神代の文化也。一百七十九萬二千餘年に及ぶ、之を識らずして、是れを容認するは現代の欧米的在日本の學者なる哉。彼等は身も心も欧米的なるも、我等皇御民たるものや祖先代々の神ながらの日本精神によりて、國體を擁護すると同時に、神代の宇宙眞理文化に復古せざるべからず。彼等は復古を以て野蛮時代に歸ると考ふるは西洋的範疇による所にして、定見定説の眞理を有せざる所なれば也。憐むべく嗤ふべし。

■さわれ、我等は西洋人のからくり的學問を排して日本固有の文化を再建するは、是れ又翼賛の忠君の道たる也。忠君の道や絶対也。日本臣民の國體に遵ふ唯一無二の道たり。斯の道や日本臣民の使命たり神命たる所也。之れを意識實践して以て、子々孫々に傅へて、無窮國體に歸一せん哉。

(昭和十七年四月二十四日)

[`yahoo` not found]
このエントリーを Google ブックマーク に追加
このエントリーをはてなブックマークに追加
[`fc2` not found]
[`livedoor` not found]
LINEで送る