今を遡ること七十七年前の昭和十五年の今日、日獨伊三國条約締結ノ詔書が渙発遊ばされました。
大義ヲ八紘ニ宣揚シ坤輿ヲ一宇タラシムルハ実ニ皇祖皇宗ノ大訓ニシテ朕カ夙夜眷々措カサル所ナリ而シテ今ヤ世局ハ其ノ騒乱底止スル所ヲ知ラス人類ノ蒙ルヘキ禍患亦将ニ測ルヘカラサルモノアラントス朕ハ禍乱ノ戡定平和ノ克復ノ一日モ速ナランコトニ軫念極メテ切ナリ乃チ政府ニ命シテ帝国ト其ノ意図ヲ同シクスル独伊両国トノ提携協カヲ議セシメ茲ニ三国間ニ於ケル条約ノ成立ヲ見タルハ朕ノ深ク懌フ所ナリ
惟フニ万邦ヲシテ各々其ノ所ヲ得シメ兆民ヲシテ悉ク其ノ堵ニ安ンセシムルハ曠古ノ大業ニシテ前途甚タ遼遠ナリ爾臣民益々国体ノ観念ヲ明徴ニシ深ク謀リ遠ク慮リ協心戮力非常ノ時局ヲ克服シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼セヨ
御名 御璽
昭和十五年九月二十七日