復刊五号(平成二十六年七月一日)より
桂宮宣仁親王殿下薨去の報に接し、心からお哀悼の意を表します。
六月二十日、午前韓国が不法占拠してゐる竹島沖の日本海海域で射撃訓練を実施した。韓国が事前に公表した訓練海域は東西一五〇キロ、南北五五キロ。この長方形の北東部が竹島南西沖約二二キロ付近の日本領海と重なつてゐる。重複海域は東西約四キロ、南北約六キロにも及ぶ。韓国側は、「射撃訓練が実際に行はれてゐるのは独島(竹島の韓国名)の付近ではないとしてゐるが、日本側は、「他国の領海を訓練海域に含めること自体が問題」としてゐる。日本政府は十九日、訓練の即時中止を訴へたが、韓国側は、「韓国固有の領土周辺で実施する」として計画通り訓練を強行した。日本政府の訓練中止要請には、「一顧の価値もない」言ひ放つた。
海上保安庁によると、韓国軍の訓練海域に竹島沖の日本領海が含まれるのは、最近では例がない。韓国メディアは、韓国軍が平成二十四年にも同じ海域で訓練をした際には、日本からの抗議はなかつたと云ふ。また、訓練の目的は「海軍の操艦、射撃の練度を維持するため」としてゐる。昨年十月二十五日にも「右翼の民間人の上陸」を想定した陸海空による訓練を実施してゐる。この訓練も韓国側の公式見解では、「定期的な訓練」だつたが、この日は竹島の領有権を主張するために韓国が定めた「独島の日」にあたる故、韓国国防省は実施を敢へて公表した。日本側はこの時も挑発行為と受け止めた。この韓国の一連の動きは、日本政府が河野洋平元官房長官談話の作成過程に関する検証結果を公表したことへの反発・挑発行為であらう。韓国外務省報道官は六月二十日に声明」発表し「談話を継承すると言ひながら検証すること自体が矛盾した行為だ」、「事実関係をごまかし、談話の信頼性を損なう結果を招く」とし、深い遺憾を表明した。
日本政府が、今年二月、談話の作成過程を検証する方針を表明した後、韓国側は強く反発した。六月十六日付けの文化日報は韓国政府が、「(日本の挑発と看做し、超強硬な対応をとる)と伝へたほか、中央日報は「日韓関係は破綻する」と報じた。韓国側はなぜこれほど談話の「検証」を嫌つたのか?それは、「韓国が怒れば、日本は折れる」と云ふ独特の関係が成り立たなくなることを恐れたからだと思はれる。慰安婦募集の「強制性」を認めて謝罪した河野談話の後、韓国側はこれを根拠に日本の非道徳性を世界に発信し、日本の国際的な地位を貶めることに躍起になつてきた。国際社会に於て、韓国が日本よりも道徳的に優れた国であると主張する戦術が定着してしまつた。その作成過程に韓国側がほぼ全面に関はつてゐたとなれば、その「優位性」が根幹から揺らいでしまうだらう。今こそ、真実を探り世界に公表し、新たな主権国家を取りもどすべきである。
ワールドカップの会場に於て、日本の応援団が試合が終はつた後、会場を掃除したことが、世界中で美談として扱はれた。ところが、これは韓国人に言はせると掃除をする方たちの仕事を取つたと云ふことのやうだ。相も変はらず日本に難癖つける韓国の火病はことの他重症のやうだ。
また、世界中で中共の暴挙が止まらない。勿論日本でも、ほぼ毎日のやうに尖閣諸島沖の接続水域に中共海警局の公船が航行し、あげくのはてには、自衛隊機に異常接近し挑発行為が続いてゐる。これに対し日本国政府は中共大使館に厳重注意を勧告してゐるが、現場の自衛官の心中如何に。
時を同じくして、以前から騒動のあつたパラセル諸島沖で、この暴国中共に対しベトナムが一歩も引かぬ姿勢である。また、五月には、一連の事件から中共に対する国民の怒りが収まらずベトナム国内の中共企業を襲撃する事件が発生。一部の日本企業も被害にあつた。ただし、日本企業の場合、押し寄せた群衆にベトナム人従業員が「ここは日本企業で中共とは無関係」と説明すると、群衆は引き上げたと云ふ。また「トンキン湾で中共船がベトナム漁船を襲撃」との報道により、ベトナムに於る反中共活動が更に激化する可能性もある。さきにも述べたトンキン湾は、平成十二年に全体の五三.二二パーセントがベトナムに、四六.七七パーセントが中共に帰属と云ふことで合意が成立してゐた。パラセル諸島は中共が実効支配してゐるが、ベトナムも領有権を主張してゐる。そもそも、ベトナムと云ふ国は、インドシナ戦争でフランスと戦ひ、ベトナム戦争でアメリカと戦ひ、中越戦争で中共と戦ひ、皆勝利してゐる。ベトナムは自国から戦争をしかけることはないが、売られた喧嘩は徹底的に戦ふと言はれてゐる。フランス・アメリカのやうな近代兵器を大量にもつてゐる国にも一歩も引かず、また中共のやうに約二三〇万人の大軍団とも戦つて来たベトナムに敬意を払ひ、南沙・西沙諸島での中共との領海争ひに負けるな!と応援したい。また、この中共・ベトナムとの領海争ひを対岸の火事と考へず、吾が国日本も尖閣諸島、竹島、北方領土に於て参考にし、今後の領土問題をいち早く解決して真の皇土として復権することを望む。 しかし、私は、戦争をしたいと言つてゐるわけではない。以前に、日本の海上保安庁の船と中共の船が衝突したことを思ひ出して欲しい。日本が中共に対し弱腰な姿勢をとつたがために、衝突してきた中共の船長は英雄扱ひ、ロシアは、戦後初めて北方領土に大統領が上陸、韓国大統領まで竹島に上陸とは近隣諸国との軋轢が生まれるだけだ。このままでは対馬や沖縄まで危険なことになりかねない。最近話題となつてゐる「集団的自衛権」もさうだが、この権利を待たない国など日本以外にはない。解釈の問題とか平和ボケなことを云ふ人間が政治家にも多いが、愛する家族、友人や仲間がそのやうなことに巻き込まれても平和なことを言つて、相手がそれに応じるのかよく考へれば子供でも解ることである。
吾が日本人が真の平和な独立国家になるまで私自身、今後も勉強し活動していきたい。