第一三九八詔 神器及び皇靈遷座の詔(明治四年九月十四日)

神器及び皇靈遷座の詔

朕、恭ク惟ミルニ、神器ハ天祖威霊ノ憑ル所、歴世聖皇ノ奉テ以テ天職ヲ治メ玉フ所ノ者ナリ。今イマヤ、朕、不逮ヲ以テ復古ノ運ニ際シ、忝ナク鴻緒(註一コウシヨ)ヲ承ケ新ニ神殿ヲ造リ、神器ト列聖皇霊トヲコヽニ奉安シ、仰テ以テ万機ノ政ヲ視ト欲ス。爾群卿百僚(註二)、其斯旨ヲ体セヨ。明治四年九月十四日

註一 天皇尊が国を治める大業の意

註二 群卿百僚 まちきみたち・もものつかさ(朝廷に仕へる官僚の総称)

※平成三十年、王政復古の大号令渙発百五十周年を迎へ明治以降の詔を謹み敬ひてここに記す。(出典:錦正社出版 みことのり その他)