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本日は江戸が東京に改名された日

慶応四年九月三日(西暦一八六八年)「江戸ヲ称シテ東京ト為スノ詔書」が発せられた。

詔書

朕今萬機ヲ親裁シ億兆ヲ綏撫ス江戸ハ東國第一ノ大鎭四方輻湊ノ地宜シク親臨以テ其政ヲ視ルヘシ因テ自今江戸ヲ稱シテ東京トセン是朕ノ海内一家東西同視スル所以ナリ衆庶此意ヲ體セヨ

東京と名を変へ都を移す理由は以下の副書に書かれてゐるが、民を一に思ふ 天皇尊の大御心が現はれてゐる。

「慶長年間に幕府を江戸に開いてから、府下は日々繁栄していき、まつたく天下の勢ひはここに帰し、貨幣・財物は集まつたのである。さて、このたび、幕府を廃されたため、府下億万の住人の中には、俄かに生計に苦しんでゐる者もあるだらうかと陛下は不憫に思はれた。また、近来、世界各国通信の事態になつてゐるため、専ら全国の力を平均し、皇国御保護の目途を立てなければならない。そこで、屡々東西御巡幸し、万民の苦労をも問ひたいと云ふ深い叡慮をもつて、御詔文を下されたのである。いづれもしかとその趣意を奉戴せよ。いたづらにぜいたくで華やかな風習に慣れ、再び前日の繁栄に立ち戻ることを希望し、一家一身の覚悟をなさないならば、結局は生計を失ふことになる。だから、今後、銘々相当の職業を営み、様々な品物は精巧に、物産は盛んにしていつて、自然に永久の繁栄を失はないやう、格段の心がけをなすのが肝要である。」