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古学・国学

清原貞雄著「国学発達史」考九

第二章 近世国学の先駆 第二節 復古国学の先駆 度会延佳 ●度会延佳は元和の初めに生まれた人で、寛永の頃に於ける外宮唯一の学者である。延佳の神道もやはり五部書以来の伊勢神道を基礎としてゐるが、従来の伊勢神道が頗る仏臭を帯びたものであつたのに…

【現代訳】古道大意下巻その四③

「外国から見た我が国の真実」 その遥か西の国より渡り来た書物の中で、「ベンケルイヒンギハンヤツパン」と云ふ書がある。これを私の言葉に直してみると「日本の志」と云ふことになります。これはエンゲルベルベルトケンペルと云ふ者が書いた書物で、この人…

清原貞雄著「国学発達史」考八

第二章 近世国学の先駆 第二節 復古国学の先駆 水戸学の内容 ●光圀の大日本史編纂を思ひたつた動機については、幕府の本朝通鑑に、 皇室の始祖が呉の太伯の後であるとあるに憤慨したのがそれであると云はれてゐが、それは俗説であり光圀は青年時代から…

【現代訳】古道大意下巻その四②

「大地球の天文地理」 そもそも天は動かず、地球が動き太陽を巡ると云ふことは、外国の説を借りる必要もなく、元から我が国の古伝でも明らかなことですが、天文地理のことに就いては西洋人が考へた説が一番詳しく、誰が聞いても分かりやすいものですから、今…

【現代訳】古道大意下巻その四①

このとほり神の子孫、神の御本国ですから、日本は万とある外国とは天地の隔たりがあつて、何もかも不足なことはなく、満足でうるわしいのです。第一に、命をつなぐ米穀が世界で一番きわだつてすぐれてをり、このきわだつた風土水土の国に生まれて、見事な五穀…

清原貞雄著「国学発達史」考七

第二章 近世国学の先駆 第二節 復古国学の先駆 徳川光圀 ●従来の伝統を離れた新研究を示して、荷田春満等の真の先駆者となつたのは下河邊長流および契沖である。その保護者であつた水戸光圀および水戸学を考察しなければならぬ。 ●所謂水戸学は光圀の…

【現代訳】古道大意下巻下巻その三③続き

神代・人の代 神代と申すのは、人の代と分けて申す尊称です。それははなはだ上ッ代の人は、すべてみな神であつたため、その代を指して神代と言つたのです。いつ頃までの人は神で、いつごろからこなたの人は神でないかは、はつきりした差別はないことから、万…

清原貞雄著「国学発達史」考六

第二章 近世国学の先駆 第一節 学問復興の気運 ●明治期を除き学問の最も盛なるは徳川時代で、衰へてゐたのは戦国時代である。それは平和が長く続く事が大きな理由である。その気運は戦国の末にあらはれ、一條兼良が文庫を作り、吉田兼倶が新しい神道をと…

【現代訳】古道大意下巻その三②

下巻その三② 日本が優れているわけ しかしながら、世の学者達が、ひたすら外国の説にのみ惑い溺れて、我が国のこのやうに尊いことを知らず、たまたまこのやうな真実の説を聞いても、信じることもせず、却つて論破しようとさえ致すのは、返す返すも心得違ひ…

【現代訳】古道大意下巻その三②

皇孫ニニギノミコト さて、まづこのやうに、オオナムジノカミは御鎮まりなされましたので、天照大御神、タカミムスビの神の御心として、いよいよ皇孫ニニギノミコトを、この国に御下しなされるに当たつて、天照大御神はお手にいはゆる「三種の神器」、すなは…

【現代訳】古道大意下巻その三①続

オホクニヌシ さて イザナギ・イザナミの二柱の神様が、始め天ッ神の勅命をお受けなされて、オノゴロ島へ下りて、大八島国を次々に御生みあそばしたことを、このやうにかいつまんで百分の一を申したのでは、事実は分からず、わずかばかりの年数のやうにも聞…

清原貞雄著「国学発達史」考五

第一章 徳川時代以前に於ける国学 第五節 神道 ●神道は本来神社の崇祀に関する習慣的の儀礼であつて一つの道徳教でもなく亦一つの学説でもない。神道が実際問題として研究せされるやうになつたのは徳川時代の復古神道派からである。 ●鎌倉時代から神道…

【現代訳】古道大意上巻その二③続き 下巻その一①

さて神代の神たちも多くはその代の人で、その代の人は皆神神しくあつたがために 神代と申します。また人でなく物では、雷は常に鳴る神と言いますので、本より神であることには異論がありません。また龍、天狗、狐などの類も特殊で不思議で畏れ多いものである…

【現代訳】古道大意上巻その一⑥

上巻その二②続 『インドの古伝説』よりはるか後の世に、釈迦といふ人が出て、仏道といふことを、己の心をもつて作り始め、神通といつて、その実は幻術なのですが、その幻術をもつて人を惑わし、その「梵天王」「帝釈天」のやうな事ではなく、それを供に連れ…