第一六二四詔 學制に關する勅諭(明治十五年二月二十一日)

今囘(こんくわい)文部省(もんぶしやう)學制(がくせい)諸般(しよはん)規則(きそく)熟覽(じゆくらん)セシニ、(はじ)(ちん)カ、前任(ぜんにん)文部(もんぶ)(きやう)寺島(てらじま)宗則(むねのり)(さと)シタル以來(いらい)趣意(しゆい)(たつ)セシ(もの)()ル。(ゆゑ)(その)教則(けいそく)(とう)(おい)テモ、(すべ)(ちん)異存(いぞん)()(ところ)ナシ。(より)(この)(むね)(すみやか)現任(げんにん)文部(もんぶ)(きやう)(つた)へヨ。(かつ)(つぎ)(でう)(けん)(さと)セヨ。

(この)學制(がくせい)規則(きそく)(もつ)テ、文部(もんぶ)(きやう)(おい)テ、十分(じふぶん)(じつ)(さい)施行(しかう)()グルプ(えう)トスベシ。(これ)ヲシテ徒法(とはう)()セシムルコト(なか)レ。

教育(けういく)(こと)ハ、(もと)ヨリ一時(いちじ)()グベキモノニ(あら)ズ。假令(たとへ)現任(げんにん)文部(もんぶ)(きやう)(かへ)ルトモ、文部省(もんぶしやう)(おい)テハ、(この)旨趣(ししゆ)一貫(いつくわん)シ、徹底(てつてい)セシムベキノ(かく)()アルベシ。

從來(じゆうらい)欧米(おうべい)(へん)セシ學風(がくふう)ハ、亡慮(ばうりよ)(これ)洗除(せんじよ)シ、小學歴史科(せいうがくれきしくわ)(おい)テハ、(わが)國史(こくし)(ほか)漢洋(かんやう)(とも)(もち)ヒザルガ(ごと)キ、(もつとも)(その)(よろ)シキヲ()タリトス。(しかれ)ドモ爾後(じご)(あるひ)風潮(ふうてう)()ハレ、 (さら)獨逸(ドイツ)(なら)フベク、(また)露國(ロこく)()ルベキ(とう)(ろん)アルモ、文部省(もんぶしやう)一定(いつてい)(せい)()()リテ變動(へんどう)セズ、十年(じふねん)(のち)(その)成功(せいこう)(そう)スベシ。(もし)不得已(やむをえず)シテ(さら)各國(かくこく)()ルベキ(とう)ノコトアラバ、文部(もんぶ)(きやう)(よく)(その)意見(いけん)(つく)シ、精擇(せいたく)シテ(その)

()ルベキモノヲ()り、(かれ)(へん)スルコト(なか)レ。(「教育勅語渙發關係資料集」)

承詔必謹

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